クレーンが地上を走る!?

2019年12月02日

クレーンが地上を走る!?

 

クレーンの設計を手がける、システム設計グループの米山恭平さん。クレーンにはいろんな種類がありますが、今回は橋形クレーンについて教えてくれました。

クレーンには工場でよく使われる天井クレーンをはじめ、橋形クレーン、ジブクレーン、応用技術を駆使したシステムクレーンまで、たくさんの種類があります。今回は橋形クレーンのミニ知識を紹介します。

橋形クレーンの一番の特徴は、地上に敷いたレール上を門型の構造物が走行すること。2本ある脚はそれぞれ太さも構造も違い、片方を「剛脚」(写真左側)、細い方を「揺脚」といいます。剛脚はその名のとおり、頑丈で力強い感じがしますね。

一方の揺脚とガーダとの固定を「ピン接合」にすることで、接合部に回転の自由度をもたせ、ガーダのたわみや走行レールに掛かる無理な力を逃がすことができます。そうすることで、レールや車輪の摩耗を軽減します。

橋形クレーンは屋外に設置されることが多いので、雨や風の影響を考慮したり、2基が並ぶときには安全装置を取り付けたりと、使用環境や作業の安全性の側面を考慮して設計します。クレーンは一品一品がオンリーワンですね。