「メカニカルを愛してやまない」

2019年02月20日

「メカニカルを愛してやまない」

 

生来の機械好きという設計者の小野仁(おの ひとし)さん。所属するシステム設計グループはお客様のご要望に応じたオーダーメード製品の設計を行っており、小野さんは主に電動ホイストの設計を担当しています。

 

「設計図は基本的に一つのオーダーを一人の設計者が責任を持って、初めから終わりまで手掛けます。今までにない新しい仕様の製品を任されることもありますが、過去の事例を調べたり、先輩設計者からアドバイスをもらったりと、試行錯誤しながら図面を引きます」。

 

 

設計者としてのキャリアは、まだ3年。入社後5年間は熱処理工程を、その後は特殊仕様の電動製品の組立を3年担当しました。「生産現場で組立の経験を積むうちに、作業者にとって無駄の無い設計を、自分で手がけてみたいと考えるようになりました」。

 

 

「製品の設計で考慮すべきポイントは色々とありますが、生産現場でスムーズに作業ができることを強く意識しています。作業工程を思い浮かべ、組立のリードタイム、加工コストの削減などを考慮し、製品の構造を決める。これには製品の組立や部品加工を経験したことが、大きく活かされています。納期の制約があるなかで、どうしたらお客様の満足度を高められるのか。同じ性能ならば、使いやすく、メンテナンスの行いやすい製品を設計したい。少しでも良いものを作るため、細かいところまで、こだわりたいところはたくさんあります」。

 

 

高校生の頃からバイクをいじり、機械は何でも大好きという小野さん。最近はカメラに凝っているそうです。

 

「どんな機械も、構造を知り、調整を繰り返し、動かしてみる。たまらなくワクワクします。実家が機械部品の加工業を営んでいるので、機械油の匂いや工作機械のたてる音に囲まれて育ちました。子供の頃から、紙の図面を基にモノが作られていくのが楽しくて。モノづくりの仕事に就いたのは、職人気質の父の影響も大きいのかもしれません」。

 

「オーダーメード設計の製品は、どうしても高価になります。価格に見合った付加価値をご提供しなければなりません。お客様の求める仕様を満足するのは当たり前で、さらに私たちに何が出来るのか。いつも、どんな製品がベストかと考えていますが、答えは出ません。これからもずっと考え続けるでしょう」。