「『無尽(むじん)』文化が育む、わたしのふるさと」

2018年08月21日

「『無尽(むじん)』文化が育む、わたしのふるさと」

 

 

長期的な企業価値の向上に欠かせないもの、それは会社の信頼。昨今、その重要性が再認識されています。石原喜次(いしはらよしつぐ)さんは、事業活動の血液である「お金」の流れを正確に管理することで、会社の信頼を支える経理部門の大ベテランです。

 

「38年間のキトー人生の中で一番記憶に残っているのは、海外投資ファンドによるMBO(Management Buy Out)です。東証一部上場にいたるまでの4年間、つらい場面もたくさんありました。原動力となったのは、必ず状況は良くなるという、会社への信頼でした」。

 

 

優しく温かいお人柄、そしてなにより豊富な経験と知識の深さから、社内外で広く慕われている石原さん。信頼される仕事術を聞いてみました。

 

「まずは、何に対しても誠実に対応すること。どんなに厳しい納期でも必ず守る、銀行や会計士など外部の方々と資料のやり取りをするときは、なるべく顔を合わせて説明をするように心がけていました。

 

また、相手に対する感謝の気持ちを忘れないことも大切です。そして、笑顔。笑顔でいると自然に人も情報も集まってくるんですよね。誠実、感謝、笑顔。中でも笑顔が一番重要だと思っています」。

 

 

石原さんの素敵な笑顔の源は、愛するヴァンフォーレ甲府を応援すること。キトーも地域スポンサーとして支援する、山梨のサッカークラブチームです。

 

「ヴァンフォーレ甲府は、サポーター、スポンサー含めて、皆で守っていく、ファミリーのようなクラブです。ずっと応援しているので、私にとっては子供のような存在です。山梨ならではのホームグラウンドの雰囲気も好きですね。ホームゲームにはほとんど足を運んでいます。キッズによるフェアプレイ宣言の際には、試合に来てくれたアウェイサポーターに「今日は山梨に来てくれてありがとう」と子供たちがかわいい声でエールを送り、ホームサポーター全員で拍手するところにあたたかさを感じます」。

 

 

山梨には「無尽」という、地域や会社の人が定期的に集まり、お互いを支えあう古くからの習慣があります。石原さんも、入社当時から互いを励ましあってきた同期と、今でも「無尽」会を開催しているそうです。本社工場が山梨に移転し35年。そんな地域のあたたかさや、お互いを助け合う誠実な想いが、キトーの信頼を育んでいるのかもしれません。

 

「今では地元出身の社員が多くなりましたが、38年前は私が山梨採用の第一期生。ふるさとに帰ってきたとはいえ、勝手の違う場所で、最初は苦しい時期もありました。会社の状況が厳しいときも、逃げずに頑張って戦ってきたその年月こそが、会社に対する愛情を育んできたと思います。入社当時はアウェイだった会社も、今ではすっかり私のホームです」。