Nov. 15.2019
未知なる世界への挑戦
今日の取材先は「東北大学金属材料研究所附属強磁場超伝導材料研究センター」。強磁場?超伝導?さて、どんな研究をする施設なのでしょう。
強磁場超伝導材料研究センターは、緑に囲まれた東北大学の片平キャンパス内にありました。歴史を感じさせる建物ですね。
建物の中に入ると、まずハイブリッド・マグネットの模型が目に入ります。説明書きには初めて聞く言葉が並び、ちょっと手ごわい感じです。
迎えてくださったのは、淡路智教授、髙橋弘紀助教、岡田達典助教と大学院生の尾坪良さん。さっそく施設内をご案内くださいました。
「当センターは、15以上の超伝導マグネットなどの強磁場マグネットを備える、日本で唯一、世界的にも有数の共同利用施設です。「温度を下げて、かつ磁場をかけると、材料がもつ電気抵抗がどう変化するか」といった実験を行っています」。
写真は「25テスラ無冷媒超伝導マグネット」。テスラは磁場の強さを表す単位で、地磁気(0.5ガウス=0.05ミリテスラ)の50万倍くらいの磁場を出すことができます。
測定する材料と液体ヘリウムの入った容器を、磁場を発生させる直径52ミリの孔に入れる作業に、キトーのクレーンが使われていました。
「これまでに誰も見たことのない、“新しい”物理現象が見つかる可能性を秘めています。将来、広い分野で製品や材料の技術革新に、間違いなく貢献することでしょう」。まさに未知なる世界への挑戦ですね。